「うまい、やすい、はやい」。
そう聞けば誰もが想像するであろう「牛丼」は、日本が生み出した和食のファストフードの代表的存在に他ならない。
今や牛丼屋で食べられるメニューは牛丼のみならず豚丼やカレー、魚の定食などバラエティ豊かだが、その始まりは、やはり一杯の牛丼に想いが込められてスタートしたのである。
現在では「吉野家」「松屋」「すき家」に代表される牛丼のチェーン店は数多く存在しており、その店舗数は大手三社の合計だけでなんと4000件以上に及ぶ(これはマクドナルドの全国店舗数をも上回る)が、牛丼チェーン店の老舗と言えば間違いなく「吉野家」で決まりだ。
吉野家は1899年、当時日本橋にあった魚河岸で働く人々のために、料亭で修業を重ねていた創業者松田栄吉氏が、人気が出始めていた「牛めし」を提供したのが始まりと言われている。
当時のメニューは牛めし一品で、牛丼自体が今より高級路線の食事ではあったものの、忙しく働く魚市場の人たちにとっては評判良く、とても重宝されたようである。
その後、1923年の関東大震災後、魚河岸が築地に移転されるとともに吉野家も築地へ移転し、「吉野家1号店」としてオープン。
飲食店では初めてと言われる24時間営業スタイルを取り入れ、市場の方々から愛されてきた。
この築地1号店は、戦中に焼失してしまったものの、その後営業を再開。市場が閉場する2018年10月まで、築地の一角を守り抜いてきた歴史の長い店なのである。
(ちなみに、豊洲市場には、1号店の後継となる吉野家が出店し、1号店の看板こそないものの市場内ならではのオリジナルメニューを受け継いでいると言われている。
たとえば「ツメシロ」。これは冷めたご飯に温かい牛皿をかけたもの。日々忙しい市場の方が少しでも早く食事ができるようにということで生まれたそうですが、実に面白いですよね。)
話は反れましたが、その後吉野家2号店が出店したのは1968年。
2020年現在、約50年が経過した今では、国内店舗数は1200店舗を超える巨大チェーン店となっています。
近年ではBSE問題などもありましたが、まさに様々な苦難を乗り越えながら国民の生活に寄り添い発展してきた牛丼。
変わらない味がいつでも近くにあるのは、変化と対応力の賜物だと改めて感慨深くなってしまいました。
歴史を知って食べるその一口は、何とも味わい深い。
さてさて、雑談はこのくらいにして、本日の食卓に牛丼はいかがでしょうか。
材料
- 牛バラ肉薄切り … 200g
- たまねぎ … 1/4個
a)水 … 200ml
a)だし … 1袋
a)しょうゆ … 大さじ2
a)みりん … 大さじ2
a)酒 … 大さじ2
a)さとう … 大さじ1
- ご飯 … 適量(約1.5合)
- 紅生姜 … 適量
数量:
2人分
調理時間:
20分
予算:
約500円
難易度:
★☆☆☆☆
作り方
1 たまねぎ1/4を薄切りにします。
2 フライパンを中火にかけ、水とだし1袋を入れ、沸騰後2~3分煮出し、だしパックを取り除きます。
しょうゆ、みりん、酒(各大さじ2)、さとう(大さじ1)、たまねぎを入れ、たまねぎがしんなりするまで煮詰めます。
3 牛肉を加えて火を通します。
火が通ったら、強火にし、肉とたれを絡めれば出来上がりです。
4 熱々のご飯をどんぶりに盛り、牛肉を乗せ、お好みで紅生姜や七味唐辛子を添えたら完成です♪
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