日本人の僕が寿司の歴史について語ろうと思う

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どうも、Chrysanです。

日本人が大の魚好き民族であることは、日本人はもちろん、日本に興味のある海外の人も知っていることと思います。
しかし、戦後80年に迫ろうとしている日本では、グローバル化の影響、戦後の欧米化も相まって、昔ながらの食文化は失われつつあります。また、「食の欧米化」、「食の多様化」ということもあり、年々魚の消費量が落ちてきています。こういった傾向からもわかるように、実は「魚好きである日本人」の「魚離れ」が起きている状況なのです。
もちろん日本人なら、魚の消費量が落ちているこの事実はニュースやネットで発信される機会もあるので、大多数の人は知っていることだと思います。
まぁ、だからといって日本人が昔より魚を嫌いになったかといえば私はそうは思いません。魚は今でもほかの食材に負けないくらい十分に美味しく、親しまれているからです。
今でも人気が高い魚料理の代表といえば「寿司」、「刺身」と言えるでしょう。日本人は「寿司」、「刺身」は昔も今も変わらず好きだと思います。
そう、つまり消費量が減った理由は「食の多様化」による「日本は他にも美味しい料理があるのだからそっちも食べたい」と、こういう事なのだと。。。
(ただ、一つ気になることといえば、若い世代を中心に「煮魚」、「焼き魚」を食べる機会が昔に比べて減ってきていることで、個人的には少し寂しいなと感じます。
気持ちはわからなくもなくて、「煮魚」、「焼き魚」は骨があって食べにくいというのがあるんだろうなと推測しています。)

さてさて、、、少し話がそれてしまいましたが、今回はそんな日本人が大好きな「寿司」の歴史と魅力について改めてご紹介します。
寿司の歴史については諸説あるので、興味があれば色々と調べてみると楽しいと思います。

日本人はいつから寿司を食べるようになったのか?

日本の「寿司」の歴史は平安時代にまでさかのぼり、西暦900年代には寿司の原型が誕生したとみられているそうです。
その頃は西日本を中心に食べられることが多く、関東地方ではまだ寿司の文化は根付いていなかったようです。また、寿司も今の「江戸前寿司」ではなく、塩と飯で漬け込み熟成させる「なれずし」が主流で、現在の寿司が出来上がるまでには数百年の時間を要します。

時代の経過とともに酒や酒粕、糀(こうじ)を使用し始め、寿司の発酵を促すための様々な方法が編み出され、即席化が進められていきます。
そして、1600年代に入りようやく酢を用いた「現代寿司」の原型が誕生し、発酵をさせずに酢で食す「早寿司」が開発されることになったそうです。

誰もが知る「江戸前寿司」の誕生は1800年代で、「握り寿司」を提唱したのは「與兵衛鮓」華屋與兵衛とも、「松の鮨」堺屋松五郎とも言われるているそうです。この握り寿司は当時の江戸の人たちの間で幅広い層に受け入れられ、現在で言うところの「ファーストフード」的な立ち位置となり、大変な人気を博したといいます。
ここまでくると現代寿司に近づいて来た感がありますが、それでも当時の「寿司」はまだ握りこぶしくらいの大きさのサイズで、もう一歩「現代寿司」に及ばないといったところでしょうか。

さて、時代は明治30年代に突入。このころから「製氷」が割と簡易に手に入れることができるようになり、「冷蔵庫」の普及、漁業、流通の進歩もあり今まで以上に新鮮な魚介類を扱えるようになりました。また、酢や醤油漬けにする技法から徐々に、生のままで提供するスタイルに変化していきます。扱う魚種も増え、握りも小さくなったことで、ようやく現在の握り寿司に近づきました。

現代寿司の系譜を語らせてほしい!

ここからは超個人的見解なので諸説あると思いますが、その辺はどうかご勘弁を、、、

さて、江戸前寿司は近代以降において大きく分けて4つの進化があったと思います。

1.大衆路線から高級志向への転換
2.ウニ、イクラなどの軍艦巻きの定着化
3.寿司の欧米化「カリフォルニアロールの誕生」
4.寿司店舗の多様化

戦前は「ファーストフード」的な立ち位置で大衆に親しまれていた江戸前寿司ですが、屋台スタイルの店も数多くあったのも現状で、生ものを扱う上で衛生面が決して万全とはいいがたい状況でした。
そして、転機が訪れたのが戦後の高度成長期。衛生上の理由もあり屋台は淘汰されることとなります。すると、廉価な寿司屋も、その後も存在はしていましたが、自然な流れで高級店に落ち着いていくこととなります。
これが1つ目の進歩「大衆路線から高級志向への転換」だったと考えています。

その後、新たな転換期を迎えたのが「軍艦巻き」の登場です。
日本人というのは継承されてきた伝統が長くなればなるほど変化を嫌う(よく言えば伝統を大切にする)民族で、寿司も長きに渡り愛されてきた食文化であったため「握り飯」を「海苔」で巻き、さらに「ウニ」、「イクラ」を乗せて食すということは到底受け入れられないものでした。
当時、柔らかくて握るとすぐ崩れるような食材を寿司ネタにする発想はありませんでしたが、あえてこのいばらの道に挑戦する人物が現れます。それがあの超有名店「銀座 久兵衛」の先代主人、今田壽治氏になります。
同業者からは「ゲテモノ」と非難されましたがこだわりを貫き通し、イクラや小柱の軍艦巻きなどを次々と発表し、お客の心を次第につかんでいきました。

「高級志向」、「軍艦巻き」の誕生、この系譜があったからこそ私は「日本の寿司」から「世界の寿司」へ進化を遂げられたのかなと思っています。
そして、その後誕生するのが「カリフォルニアロール」となります。「カリフォルニアロール」は1963年、ロサンゼルスのリトル東京のレストラン「東京會館」にてタラバガニの脚身とアボカドをマヨネーズであえた巻きずしを考案したのが始まりとされています。
生魚と海苔(黒い紙を食べている感覚があるらしく海外の方には抵抗あるらしい、、、)に抵抗のあった外国人向けに、具と海苔を寿司の中心に置くことで、寿司への抵抗感を緩和しつつアボガドをマヨネーズで和えることで風味を変えることに成功。これまでの寿司の概念を変え、海外の人たちにも受けやすい形となったようです。
その後、様々な変化を遂げ一気に世界中に知れ渡ることとなっていきます。逆輸入で日本にも入ってきて定着化するほどに「カリフォルニアロール」は当時の日本人にとって衝撃的だったと思います。

日本ではその後、寿司の再大衆化が始まり、「回転ずし」が飛躍的に増えていきます。安価でアミューズメント性も高い「回転ずし」は、日本人にとってはもう慣れてしまい当たり前になっていますが、海外にはああいったものはないので衝撃でしょう。
また、「寿司」が再大衆化したことで新たな寿司も誕生し(コーン寿司、ミートボール寿司、コンビーフ寿司、、、など)、今後も寿司の進化には注目していきたいものです。

今後の寿司に個人的に期待したいこと、、、

今回、寿司が大好きだったのでこの題材をブログのネタに取り上げさせていただきました。
山が多く、耕作だけに頼らず海洋国家であることを活かし、豊富な海洋資源を利用してきた日本。
世界の端に位置する、この地で生まれた「寿司」。

最後に今後の「寿司屋」がこんな進化をしていったらいいな!というわたしの理想を少しだけお話しさせてください。
これからの「寿司」に期待することは味の進化ももちろんですが、どちらかといえば「店舗のデザイン」であったり「コンセプト」を強化してほしいと考えています。

これは「寿司」に限ったことではありませんが、日本は固定概念に囚われすぎて、新しいものを生み出そうという点について少し弱い部分があると思っています。
現在、日本は観光立国になりつつあります。
そして、現代は情報化社会であり、さらにグローバル化が進んでいきます。

たとえばそれは新しくスタイリッシュで都会的な雰囲気で迎える「モダンジャパニーズ」でもいいですし、世界から見れば日本は電脳世界のイメージもあるので「和とテクノロジーの融合」をテーマにしたおもてなしでもいいと思います。
そういった新しいものの中にこれまでの伝統が息づく。漠然としていますが、これが私のイメージする進化の形です。
「寿司」の話題から大きくそれてしまいましたが、何となくでも伝わっていれば嬉しいです。

私たちも和食をテーマにブログを運営しています。
今の私たちにできることは少ないかもしれませんが、こうしていつか自分たちの力で「日本の新しいスタイル」を世界中に発信出来たらいいなと考えています。

 
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